VAXEE NP-01S V2 レビュー

VAXEE NP-01S V2 レビュー

VAXEEからワイヤレスマウスシリーズの第2世代となるZYGEN NP-01S V2が発売されました。

V1が70gだったのに対し、V2は57gになっており、なんと13g近くも軽くなっています。軽量化が課題でもあったVAXEEですが、今後他のモデルも耐久性を保ちつつ軽量化されていくのかと思うと胸熱ですね。

現行のVAXEEワイヤレスと比べるとV1は少し古い部類に入るため、センサーやボタンの仕様などが最新にアップグレードされています。

今回はV1と比較しながら見ていきましょう。

目次

VAXEE NP-01S V2について

NP-01Sは末尾にSとつく通り、NP-01のスモールサイズとなります。この前ふと思い立ってXでアンケートとったんですよ。

結果はこの通りで、2:1でNP-01Sに軍配が上がりました。

そんな人気のNP-01S、2023年にワイヤレス化は既に果たしていますが、その後V2として生まれ変わった今、何がアップデートされたのか…V1からの変更点をざっくりリストにしてみました。

V1からの変更点
  • カラーリングはトータル6種
  • 13g軽量化
  • センサー位置が変更
  • センサーは3395→3950
  • 遅延が5%低減
  • デバウンスタイムが最低2ms→0ms
  • 底の設定ボタンが長押しタイプに変更
  • クリック押し込み後の横ずれ低減
  • サイドボタンに隙間ができた
  • USB-C端子のロック穴撤廃
  • LEDインジケーターの位置が移動
  • マウスソールが新しくなった
  • 4Kドングル同梱で価格アップ
  • 余談だけどパッケージが変更

大きな3つの柱で言うと「センサー更新」「遅延低減」「軽量化」。その他にも上記の通り様々アップデートされています。

外観とデザイン

今までとはちょっと異なる四角い形をした外箱に変更されています。底にはケーブル、その上にマウス、ドングルは別包装されて中に詰められています。

どうやらプロが持ち運びしやすいようにしたみたい。マウスをそのままオリジナルの外箱に入れて持ち運ぶのかどうかはさておきですが、収納しやすいサイズにはなっています。

ダークブルーは写真で見るよりも暗い色をしています。一緒に発売されているピンクはパステル調の明るいモデルなため、対極な2色ですね。

ネオングリーン・ホワイトが2月に、レッド・グレーが3月に追加される予定で、最終的には6色のラインナップになります。

コーティングのグリップ力は優れていますが、同時にそこそこ脂キャッチャーでもあるため、暗い色よりも明るめな色の方が汚れが目立たないのでストレス溜まらないと思います。

ただダークブルー、色的にはかなり好き…。

シェイプ

ゲーミングマウスには一般的に大きく分けて2種類の形状があります。左右対称シェイプと、右手に合うような非対称のエルゴシェイプです。VAXEE NP-01Sはこの中間といえる絶妙な形をしていて、よくハーフエルゴなどと呼ばれています。

前後から見てみると一見左右対称形なのが面白いところ。

真上からもしくは底から見てみると、左サイドが内側にくびれていて、右サイドは外側に隆起したエルゴ形状になります。

なんかだんだん顔に見えてきた。ほら、ボタンが目で…センサーが鼻で…ソールが口…。にっこりしてますわ。

横から見ると平べったい潰れ気味なトップカーブになっており、手のひらにがっしりフィットするような大きな膨らみはありません。つかんでみると人差し指や中指の第三関節下は大きく隙間があきます。母指球…っていうらしいけど、親指に近い手のひらの部分で、出っ張ったエルゴを感じとる感覚。

フロント側はやや逆ハノジになっているので切り返し時に持ち上げやすくなっています。持ち上げる時に少し重たさを感じたV1に比べ、V2は軽量化されていることもあり遥かに簡単に持ち上げられるように感じました。

このハーフエルゴという形状はなかなか独特なので、合う合わないは持ってみないと何とも分からないかもしれません。刺さる人にはぶっ刺さるはず。

サイドボタン

サイドボタンの形がV1から変わっています。

V2ではサイドボタン同士の間に隙間ができて、飛び出し具合も控えめ。クリック感はタクタイル感が向上していて快適。

USB端子

小さなことですが、USB端子の形状がシンプルになっています。V1では三叉のケーブルコネクタによってカチッとロックできるタイプでしたが、そのような隙間はなくなりました。

ケーブルも三叉形状からノーマルな端子に変更されているため、汎用性はアップしています。

LEDインジケーター

LEDインジケーターはマウスボタンの後ろ側からホイールのフロント側へと移設されています。

V1では2つあるLEDの点灯状況で残バッテリーを把握します。V2ではバッテリーが低下するとLEDの色が変わって、10%を切ると赤く点滅し始めるので分かりやすくなっています。

マウスソール

マウスソールはV2モデルになりました。縁が半透明になったタイプで、崩れを防止する構造になっています。

厚みを測ってみたところ0.6mmほどでしたので、既存のものと厚み的には変わりません。

レビュー

NP-01S V2をV1と比較しながら見てみます。今どっちを買うかと言ったら当然V2なんだけど、V1を愛用している人が乗り換えるべきかという点について考えられたらなという感じです。

13gも軽量化された

V1はほぼ70gと結構重めな部類に属していました。

しかしV2では56.7gと60gを切る軽さになり、なんと約13gも軽量化されています。でかい。

VAXEEは軽量化にこだわるよりも品質と安定性を重視していますが、軽い方が好きな方にとっては嬉しい変更点ですよね。

重心はセンターなのですが、ハーフエルゴという特性もあり、持った時にごくわずかですが重心が後ろに感じます。そのため切り返しで持ち上げる時にかなり軽く感じられるようになっていて、V1と比べてみると違いがはっきり分かります。

めちゃくちゃ軽いULXは30g台なので、それと比較するとまだまだ重い。重いんだけれども。ビルドクオリティや安定性を担保するためにも無茶苦茶な軽量化をしないのがVAXEEの美学ですよね。ULXとか軽いけど品質とんでもないことになってますからね。しかもVAXEEより高いぞ。

VAXEEマウスで不良個体に当たったことすごく少ないです…というか記憶を辿る限り1個もなかったかも。密度が高いというか、頑丈さは他のブランドよりも頭ひとつ抜けているイメージがあります。全て手作業で品質チェックをしているっていうんだから凄すぎる。

まさか軽量化のためにバッテリー小さくしたりなんかは…

するはずありませんでした。いつもと同じ400mAhで、4K使用時でも30時間ほど充電は持つ見込みです。

センサーの変更点

センサーはPAW3395からPAW3950へと変更されました。

これによってIPSが上昇・より高いDPI精度を使えるようになりました。

さらに、より自然な操作感を得られるようにセンサー位置が微調整されています。最初はV1よりもV2の方がリア側に移動しただけかなと思ったのですが、横方向もきっちりセンターになるように調整されています。

写真だと完全には正対していないので分かりにくいかもしれませんが、右のV1はUSB端子から真っすぐ直線を引いた位置にセンサーがあり、左サイド(写真では右側)に少し寄っています。一方V2では底の横幅を見ると中央にセンサーがきています。

より低遅延になった無線接続

無線接続時のセンサー遅延が5%低減されており、非常に高速な無線通信を確立します。VAXEEのワイヤレス技術は安定性・信頼性も高いためシビアなゲームでも安心して使えます。

4Kポーリングレート対応ドングルは最初から同梱されており、箱から出してすぐにフルポテンシャルを引き出せます。1K用の小型ドングルは付属しません。

VAXEEでは8Kポーリングレートの開発にも力を注いでいるので、今後の進展に注目しておきましょう。私は8Kそんなに使わない派なので、大体2Kか4Kで遊んでいます。何せバッテリーがモリモリ減っちゃうから。

クリック応答速度はV1では2/4/8msからの選択制だったところ、V2では0/2/4msと短くなりました。2ms速くなるのは数値的に結構でかいです。応答速度測定装置のXLATではVAXEEマウスのパケットを検出できないため正確な数値を提示できません。でもZOWIEマウスなどと比べてかなり高速化されているはずです。

操作ボタンは使いやすい

NP-01S V1の頃から完全ドライバーレスなのは変わりませんが、XE-S Wirelessからボタンの仕様が変更されました。

V1ではDPI・ポーリングレート・クリック応答速度の3つにそれぞれボタンが割り当てられていました。

しかしV2ではボタンが1つになり、長押しして項目を切り替えるスタイルに変更となっています。ボタンが減ったことによって軽量化されているんだと思います。

これが実は結構操作覚えやすくて。めちゃくちゃしばらくぶりに触ったとしてもすぐに操作方法を思い出せます。こういうシンプルで直感的に理解できる設計ってすごいデザインですよね。軽量化にも寄与してるんだから明確な進化と言えます。

Moiton SyncやLODの設定は一定のボタンを押しながら電源ボタンをオンにする…という少し特殊な操作が必要なため忘れてしまいがち。基本的には出荷状態が理想の設定になっているので触る必要はないと思いますが、変更したい場合は公式マニュアルを確認して下さい。

ちなみにウェブドライバーを開発中らしいです。DPI数値の細かい変更とかができるようになるので、400/800/1600/3200以外を使いたい人には朗報かも。また、ドライバーレス便利だけど視覚的に分かりやすい方が好きって人も続報を待ちましょう。

スイッチは一緒だけど…

NP-01S V1とV2に採用されているスイッチはこんなところです。

モデルV1V2
メインHuano PinkHuano Pink
サイドHuano WhiteHuano White
ホイールHuano WhiteHuano White

採用されているスイッチは一緒ですが、メインボタンの構造は刷新されています。押し込んだ後の横方向へのぐらつきが大幅に軽減され、さらにクリックのストロークが少し浅くなってタクタイル感が強まりました。

V1と比べて触ってみると明確にV2の方が良いです

サイドボタンは分離されたことによって、親指で触った時に前後の感覚を掴みやすくなっています。押し間違える確率が減るので良いですね。

ホイールは回転させた時のガリガリとした感触が強まり、加えて1ノッチごとの分離感も強くなりました。回転音は少し大きくなっていますので、静音性についてはV1の方が上です。クリックはちょっと硬いけど硬直するほどでもありませんでした。

総評とまとめ

NP-01S V2はセンサーのアップグレード、センサー位置調整、13g近くの軽量化、新型マウスソールの採用、クリック感の向上、設定ボタンの操作性向上、デバウンスタイム低減、さらなる無線低遅延化、4Kポーリングレート対応などかなりパワーアップしています。

冒頭でもXでアンケートとった結果をのせましたが、300人弱のうち72%ほどがNP-01S派。手首をひねってマウスを持ち上げた時の感覚の違いが面白いくらいに一目瞭然というか、V1よりもだいぶ重力を感じにくくなっているのでシェイプが好きな人は乗り換え必至。

公式サイトにある紹介動画の最後の方に全カラー登場しますので、好きそうな色があれば待ってみるのも良いかも?

提供: VAXEE

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
目次