Pulsar Xlite v4 Quiccs FF Edition レビュー

Pulsarの元祖ともいえるゲーミングマウス「Xlite」シリーズもV4まできましたね。

近年のPulsarは様々なブランドとコラボし、ファッション的な要素も持ち合わせているのがとてもユニーク。2023年には#FR2とコラボしましたが、今回はトイアーティストのQuiccs氏とコラボしたバージョンが目玉。

一般販売されるQuiccs Editionとは別に、限定で200台生産のFF Edition(Friends and Family)を送っていただいたので、ギャラリー的な意味合いも兼ねて見ていきます。

目次

Pulsar Xlite v4とは

Pulsar Gaming Gearsが初めて出したエルゴシェイプのマウスがXlite。

底がめちゃくちゃに穴抜きされた、当時ではかなり斬新なデザインで注目を集めました。有線ではありましたが49gという軽さと頑丈なビルドクオリティを両立し、価格も相当安かったのでその高い完成度に舌を巻いた記憶があります。

それが3年くらい前かな。時は流れ2025年…。

ワイヤレス化を果たし、ついに第4世代にまでなったXlite。OGから穴がなくなり、シェイプがモダンデザインへと洗練され、様々な進化を続けています。

スペック

基本仕様

カラーBlack, White, Quiccs
サイズMini, Medium, Large
全長122mm
66mm
高さ43mm
重さ54g±1g
センサーXS-1 Flagship
DPI32,000
IPS750
加速度50g
ポーリングレート~8K
メインスイッチPulsar Optical Switch
サイドスイッチ
ホイールスイッチ
エンコーダーPulsar Blue Encoder
LOD0.7 / 1.0 / 2.0mm
Motion Syncあり
バッテリー
ソフトウェアインストールタイプ

購入先

定価14,960円 / 23,980円
購入先 Amazon
Quiccs Edition
コード

Quiccs Editionとは

通常版はブラックとホワイトの2色ですが、Quiccs Editionということでオリジナルデザインとトイフィギュアが付属するバージョンも販売されています。

特にデフォルメされてるけどメカメカしたこのフィギュアがたまりません。さらにドングルの上に立つんです。最高か。

ノーマル版に比べてお値段は高くなりますけどね。

FF Editionについて

Friends and Family Editionを略してFFと言いますが、これは有志に送られてくる非売品です。世界に200台しかありません。

通常のQuiccs Editionとは色が反転していて、オリジナルカラーとなっているのが特徴です。通常版は白ベースですがFF版は黒ベースとなります。

2023年の#FR2コラボでは通常版が半透明、FF版がソリッドカラーでした。

ナンバリングもされています。

オリジナルステッカーとサイン入りカードも入ってました。Thank you.

外観とデザイン

Xlite v4ではMini/Medium/Largeという3種類のサイズ展開が行われています。今後どうなっていくか分かりませんが、現状ではMiniはQuiccs Editionのみ。Largeはノーマル版のみとなっています。

ノーマルQuiccs Edition
Mini
Medium
Large
  • Mini: 115.6 x 63.4 x 40.7 mm
  • Medium: 122 x 66 x 43mm
  • Large: 126.6 x 69.5 x 44.5 mm

Miniが欲しい人は強制的にQuiccs Editionになる…ッテワケ!

ちょっとギャラリー的な感じで外観を見てみましょう。クリックで拡大できるようになっています。

ベースはブラック、メインはホワイト、アクセントにオレンジという概ね3色でデザイン。メカメカしたビジュアルで、付属のトイフィギュアとマッチした世界観となっています。

ところどころにBullet Punkのロゴやイラストが描かれています。

フィギュアの頭部分は完全にガン◯ムみたいなロボ系なんですけど、柔らかそうで曲線を帯びた胴体をしていてトータルで見るとストリートっぽいルックになっています。

結構ドクロがモチーフになってるんですね。

シェイプ

今回私がレビューするのはMediumサイズ。

Pulsar Xlite v4は左右対称形…ではなく、右手用に整えられた非対称のエルゴシェイプです。

これはどういうことかと言うと、右手首から上の力を抜いてダラーンとさせてみてください。いわゆるゾンビハンドしてみて。すると人差し指や中指の拳が高い位置にきて、薬指と小指は斜めに下がっていきますよね。人間の手って力を抜くと小指の方が下がるんですよ。

エルゴシェイプはこの手の形に沿ってデザインされていて、力まずにフィット感を得られるという形状となります。これはリラックスしたかぶせ持ちをした時に一番相性が良いかなと思いますが、かぶせ持ちなどでもやや薬指と小指の窮屈さは感じないようになっています。

つまみ持ち向けとは相性があまり良くありません。左サイドのくびれと右サイドの隆起によって持ち方が安定しないことと、背丈が高く手への接触が防げないことから別のアプローチを考える方が良いでしょう。

やや微妙な形状の違いはあれど、似ているマウスとしてZOWIE EC2-CWやVAXEE E1、WLMouse Sword Xなどが挙げられます。

前作となるXlite v3からのシェイプ的な変化は確認できませんでした。

マウスボタンにはやや深めな窪みが作られていて、指を沿わせることによってポジションが安定します。

サイドボタンの位置は高めなので親指がボタンに干渉することはありません。必要な時だけ位置を微調整してクリックすることができます。

レビュー

Pulsar Gaming Gears Xlite v4 Quiccs FF Editionの良いところ悪いところ。

Xlite v3との違いについて

シェイプが変わっていないなら一体何が変わったのか、ここで分かりやすいようにリスト化してみました。

マウスXlite v4Xlite v3
サイズ (M)122 x 66 x 43 mm122 x 66 x 43 mm
重さ54g55g
スイッチPulsar OpticalPulsar Optical
エンコーダーPulsar BluePulsar Blue
センサーXS-1PAW3395
最大DPI32,00026,000
DPI最低可変値1050
ポーリングレート8K4K

サイズやスイッチ系には変更がありません。重さは1gと誤差レベルですが軽くなっています。

センサーが進化

最も大きな変更点の1つはセンサーがPulsarとPixart共同開発のXS-1になったこと。これはいわゆる市場に出回っているPAW3950と考えて良いかと思われます。

PAW3395とPAW3950の違いで考えると、最大DPIが高くなり、LODに0.7mmという3つめの選択肢が追加され、MotionSync使用時の遅延軽減、そしてガラスパッドでのセンサー読み取り向上といった利点があります。

DPIの可変幅が50から10になったのでかなり細かい微調整が可能になりました。現状これに慣れちゃうと他のマウスに変えた時に支障が出そうなので、ゲーム内感度で微調整した方が良いような気もします。でも細かく調整できるに越したことはありません。3,000以降は100dpi単位となります。

4Kから8Kポーリングレートに

Xlite v3では4Kが限界だったところ、Xlite v4ではワイヤレス8Kポーリングレートに対応しました。

ただし前作と同様、ノーマル版には1Kドングルしか同梱されていないため、別途2,690円のドングルを購入する必要があります。

Quiccs Editionには最初から8Kドングルが同梱されています。これはフィギュアを載せるために通常とは異なる形状をしています。

8Kはバッテリー消費が激しいので私はあまり使いませんが、充電が苦じゃないならいいかなと思います。充電するのが面倒ならば2Kや4Kでの運用がおすすめ。

見た目が良すぎるなこれは

先にもギャラリーを上げましたが、別アングルで色々。

重さについて

53.9gなのでほぼ公称値通りです。

Xlite V3が55gだったので、約1gの軽量化。重さに関しては誤差レベルでしか変わっていません。

似た形状のマウスで例えると、ZOWIE EC2-CWやVAXEE E1よりも軽くて、Pwnage StormbreakerやWLMouse SwordXよりも重いです。Razer Deathadder V3 Hyperspeedと重さは近いかな。

クリックについて

メインボタンのクリックをV3とV4で比較してみると、V4の方がわずかに硬くて跳ね返りが強くなっています。オプティカルスイッチとしては全く問題ない仕上がりです。右クリックは少し改善されていると思いました。

ホイールは少しノッチ感が増したように思いますが、音がうるさくなっていて個人的にはV3の方がブレがなく安定しているなと思いました。ただしV3はクリックが軽すぎて誤爆する可能性があったので、そういった点ではV4の方が良いかも。

ウェブドライバーはまだだ

Pulsar Fusion Driveというインストールタイプのソフトを起動すると設定が変更できます。

  • キーアサインの変更
  • DPI変更
  • ポーリングレート
  • LOD
  • Motion Sync
  • LED
  • Debounce Time
  • マクロ

などの機能を網羅しています。

以前発売したPulsar PCMK 2HE TKL ではBibimbapというウェブドライバーが導入されていましたので、マウスも近々同じ要にWebブラウザで調整できるようになるんじゃないかと予想しています。

総評とまとめ

これからXliteを買おうかと考えている方で、Xlite V3Xlite V4で迷っている場合はXlite V4で良いかなと思います。そこまで大きな変更点はないとしても、所詮値段的には1,000円〜1,500円程度の違いなので最新版買っておくのがおすすめ。

今Xlite V3を持っていて更新するべきか迷っている場合、ステイでもいいかなと思っています。DPIの細かい調整や8Kポーリングレートに魅力を感じてたらアリ。もしくはQuiccsエディションに心奪われたら当然買い替えて良し。

Xliteシリーズって昔からクオリティが高いのですが、V3でモダンなシェイプになってからもかなり高評価なマウスで、当然その系譜を受け継ぐV4もハイクオリティマウスとなっています。

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