Device Amouryではオリジナル製品にも力を入れていて、マウスパッド「001」と「002」は記憶に新しいですが、今回はなんとラピトリキーボード出しちゃいました。
その名はRX-75。
最近はラピトリキーボードも飽和状態になりつつあるので、打鍵感なのか、打鍵音なのか、性能なのか、見た目なのか、はたまた価格なのか…何かしら突出していないと埋もれてしまう時代です。
Device Amoury RX-75にはどのような特徴があるのか見ていきましょう。
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Device Armoury RX-75について
Device Armoury RX-75はRaptor HEスイッチを搭載した磁気スイッチキーボード。キーがそれなりに多く普段使いにも向いている75%レイアウトなので、ゲームのみならず多用途で役立ちます。
他のキーボードとは違う面白いデザイン部分がいくつかありますので、そこに注目していただければ。
外観とデザイン
75%レイアウトで、サイズは 322 x 137 x 42 mm。横幅、縦幅は特段気にならない…というか普通のサイズですが、高さが妙にあるんですよ。
なんでだろう…と思って底を見てみたら、ゴム足がかなり大きかったのが理由でした。
他の似たようなサイズ感のキーボードと比べてみると高さの違いがよく分かります。まずCherryプロファイルであるGMKキーキャップを装備したWooting 80HEとフロントの高さを比較してみました。
次にWOBKEY Rainy 75 RTと比較しても似たような高さの差がありますね。
手前側がかなり高めなので、そのまま使うと手首にアングルがつきます。逆にロープロとか嫌いな人には理想的な形かもしれませんが、私はこのままだと手首への負荷が高いなと思っています。
理想は底のゴム足をもうちょっと低くするように改造することかな。といってもあんまり良い具体策思いつきませんが…。
元からもうちょい小さいゴム足になってくれたらベスト。チルトスタンドはないため奥側の角度は一定になります。
ケースはCNC加工のフルアルミ合金でどっしりと重厚です。 トップケースで覆われていて、ベゼルがしっかりあるタイプ。
USB端子位置は真ん中になっています。特にコイルケーブルを使うわけじゃないならそこまで気にしなくてもいいかな。単純に私は左の方が好きっていうだけです。
底面にエンブレムが貼り付けられているんですが、これはDevice Armouryのオフィシャルキャラクターです。
かなりユニークで、思い切り引っ張っても全然取れませんでした。回転もしないし、ネジ止めしてあるのかってレベル。
底側だと普段見えることもないので隠れオシャレポイントと言えますが、キーボードの本体ではない外部アクセサリーのエンブレムがキーボードに張り付いているのを見るのは初めてでした。不思議。
フィルムをはがすと底にはミラープレートがはめこまれています。鏡面なので当然だけどめちゃくちゃ反射します。
プレートはポリカーボネート製で柔らかい打鍵感と音が期待できます。
スペースバーのところを見てみたら、左側の切り方がかなり雑というか段々になっているのが不思議な部分…。
確認したところ、こちらは稀なケースとのことです。打鍵感にも影響ありませんしね、蛇足といえば蛇足かもしれませんが。
レビュー
Device Armoury RX-75のあれやこれや。
- ラピトリ0.1mmとスタンダードな性能
- Raptor HEスイッチ採用
- 8Kポーリングレート対応
- デザインキーキャップに注目
- スタビライザーの静音化に並々ならぬ努力
キーキャップは可愛らしいデザイン
キーキャップは黒ベースにピンクと淡い緑色のかな文字がプリントされています。文字は透過処理されていないので光ることはありません。
周辺のキーはピンクベースに黒文字で、手書き調のイラストが描かれています。可愛いとは思うんですが、キーキャップの面ギリギリとかはみだしてイラストが描かれてるのが少し個人的に引っかかるかな…。
右端の矢印とかDelキーはバランスがとれているし、落書き感がしっかりあって良いです。PgDnとかたぶんこのキーなんだろうなって想像もできるし。
プロファイルはCSAで、背丈が少し高くて指が触る面が広めにとられています。また、緩やかにくぼんいでるので指を置いた時のフィット感があります。レトロ感漂いますが個人的には割と好きなタイプ。
五面昇華PBTで汚れはあまり目立ちません。
Raptor HEスイッチ採用
赤色のハウジングと黒のステムからなる独特な見た目をしたGEON Raptor HEスイッチを採用しています。ビジュアルけっこう好き。
押下圧はイニシャルが42gで、ボトムアウトが52gです。Lekker L45やGateron Jadeに比べると重めなので、しっかりとした打鍵感とフィードバックが欲しい方に向いています。
Raptor HEの弱点はその赤いハウジングゆえにLEDの色が少し引っ張られてしまうところ。
それと軸ブレはありますが、初期のLekkerよりは良いです。
少し前に流行ったのですが、Raptor HEのハウジングにLekkerのステムを突っ込んで魔改造すると軸ブレがゼロになるという裏技がありました。
でも2つのスイッチを使うから、Lekkerをすでに持っているとかでなければ価格的に高くなるし、今は優秀なスイッチも色々増えているのであえてその道をいく必要もなさそう。
打鍵感について
Raptor HEはファクトリールブされていますが、打鍵感はほどほど滑らかという評価に留まります。ゆっくり押すと少しスレを感じるキーが多かったのが原因。
とは言ったものの、速くタイピングする分にはあまり気にならないでしょう。よりスムーズな打鍵を求めるなら自分でルブし直すと良さそうです。
押し込むとスーッと降りていくリニアタイプ。
ポリカーボネート製のトッププレートも影響していますが、音は比較的静かな部類に入ります。
さらに、下画像の白いシリコンでプレートをサンドイッチするガスケットマウント構造となっていて、柔らかい底打ち感をもたらします。
スタビライザー系のキーは結構良くて、スペースやエンターの打鍵感はMODしなくても最初からトコトコ感があります。ステム部分を見てみるとこれでもかっていうくらいルブが塗りたくられていましたけど、さすがにちょっと多すぎな気もする。
スペースバーの底には柔らかい吸音材のようなものが貼り付けられていて、静音化への並々ならぬ努力が見られます。実際トコトコ感はあるので良いですね。
ENTERや左SHIFTなどは問題ありませんが、スペースバーは右端を押すと少しかたつきを感じるんですよ。これ個体差かどうかちょっと分からないし、実用的にはそこまで問題じゃないと思いますが一応言及しておきます。
ソフトウェアは頑張ってほしい
Device Armoury公式サイトからダウンロードしてインストールするタイプのソフトウェアです。本当はウェブドライバーがあるとベストなんですけどね。
このソフトはまだまだ改善の余地ありです。
キーを選択しないと設定ができないのですが、これらキー1つ1つを手動でクリックしなければいけません。
全てのキーを一括選択する項目がないのです。これがかなりストレスたまるので改善してほしいところ。そんな難しいことじゃなさそうな気もするけど、どうだろう。
DKS、Mod Tap、Toggle Keyといったラピトリ向け機能は実装済み。ただしキーごとに設定するというよりは、マクロのように作っておいて、キーバインドでそれを選択するという形になります。つまるところ行程が多いため、もうちょっと直感的な操作方法になるとベストですね。
後ポーリングレートは8,000Hz対応ですが、ポーリングレートの設定が確認できませんでした。と書いたものの、正直有線だしバッテリーなんか関係ないから8,000Hz一択でいんじゃね!?とも思います。
ラピトリの性能はいかに
- アクチュエーションポイント: 0.1-4.0mm
- ラピッドトリガー: 0.1-2.0mm
精度は0.1mm刻みとなっていて、近年増えてきた0.01mm刻みのような高精度キーボードに比べるとやや大味な数値。とはいえWootingでも0.15mmであることは書き添えておきます。
マイクロメーターを使ってざっくり計測してみた0.1mm設定でのラピトリ精度は平均0.157mmとなりました。あくまで手作業による雑検証なので科学的な数値としてはとらえずに参考程度にしてください。
浅い位置で計測すると0.1mm近くで安定しますが、少し深く押し込むと0.15~0.18mm辺りに落ち着きました。0.1mm設定で考えるとややRTは深いですが、問題なく使える範疇だと思います。
総評とまとめ
Device Armoury RX-75はデザインに力を入れた磁気スイッチキーボード。ユニークな点はキーキャップのイラストや底に付属するエンブレムなどが挙げられます。
性能的な面で言うと標準的な0.1mmラピトリ。スイッチは珍しくRaptor HEを採用しており、静かですしガスケット構造なので底打ち感は柔らかく悪くない感触です。特にスタビライザーを使うスイッチは静音化に力を注いでおり、トコトコしていて優秀です。
手前が高いのが特徴的かなと思っていて、背丈の高いキーボードが好きだったり、キーキャップのデザインが気に入ったりしたら購入検討してみてください。
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提供: Device Armoury