性懲りも無くまた買ってしまったぜ、Finalmouse。
もうマウスはいいからセンターピース出してくれよってずっと思ってるんですけどね。
ULXはまだSサイズ持ってなかったので、S・M・L揃えたいしちょうどいいかってことでポチってしまった。
毎回クレジットの明細見て若干後悔するんですよね、送料込み203.95ドルが3万強か…と。最近のマウスでもやっぱり高い部類に属します。
ULX Competitionについて
カーボンファイバー複合材を素材にした超軽量マウス「UltralightX」、通称「ULX」。
Finalmouse初のいつでも買えるようになるマウス…と銘打っていたくせに、いつものごとく大嘘で売り切れてんじゃんずっとサァ!毎回カラーを変え、コーティングを変え、名前を変え…結局限定販売じゃんかサァ!
一旦落ち着こう。今回のULX Competitionの大きな特徴は、着色されていないこと、そしてサイドがソリッドシェルになったことです。基本的にはサイドの穴の有無。これに惹かれなければ買わなくてOKでした。
外観とデザイン
ULXの特徴はもう知っていますよね?!今回はそういう前提のもとレビューしていきますので、もし基礎となる部分…つまり初代のはちゃめちゃ品質の歴史を知らない人がいたらぜひ以下の記事から見て下さい。
従来のULXとデザイン面で何が違うかと言うと、サイドが穴なし化している部分。
直近で発売したTarikやAceuといったプロ版のラバー系コーティングに比べて、CompetitionではUVハードコーティングというものになったようです。マウスボタンはプロ版ほどのグリップ力がなくなりましたが、サイドのグリップ感は悪くありません。
結構グリップしますが、汗をかいてくるとツルっといくことがありました。
ダークカラーというのもあるかもしれませんが、少なくとも汗の成分によってシミが出来てしまうことはなくなりました。Aceuの黄ばみね、ホントに見た目かなりキツイからプロ版は一切おすすめしません。汚れる前に売ったほうがいいまであります。
もしあなたがこの黄ばみまで愛せるというのであれば、Aceuモデルはまだふもっふのおみせで売っているのでチェックしてみては。
Competitionは着色がされていないため見た目は素材っぽくなってます。従来の黒色よりもどちらかと言うとダークグレー。個人的には悪くないルックです。
ただし底がカーボンっぽくない安っぽいプラスチックに変更されました。どこだったかなぁ忘れたけど、なんかよく見かけるやつ。ツヤありになっていて、触ってもチープな感じ。
お尻部分にナンバリングありました。
Sだけどかなり後半の方なので、もしかしてLサイズから生産し始めたのか。
レビュー
Finalmouse ULX Competitionのあれやこれや。
横サイドは埋まったけど
確かに横サイドに穴がないんですよ。これは正直驚きです。軽さを追求するからFinalmouseからハニカム構造が消えることはない…と昔言及しましたが、訂正します。
私はNinja Air58でFinalmouseに出会ったので、これまでこのブランドでサイドの穴がないマウスなんて見たことがありませんでした。穴あきサイドって慣れたらともかくだけど、どこ触ってもハニカムだなぁって地味に気になる瞬間があったので、嬉しい人にはとても嬉しい仕様。
なんだけど…カーボンファイバーのムラがちょっと気になる。見た目的なムラだけかと思って、そこまで取沙汰しなくてもいいかと思ったんですけど、実は少し盛り上がっています。触るとやや凸凹していることが分かるんですよ。私が握る部分としては影響ないので大丈夫ですけど…。
UVコーティングのおかげでグリップ力はあります。今までのULXってプロ版でもサイドのコーティングなくてツルッツルでしたが、今回からそのあたりも改善されました。
そういえば、なぜか今回はXGRIPっていう激薄オリジナルグリップテープがついてこなかった。欲しかった。
めちゃ軽いのは確か
横サイド埋めたCompetitionはSでの実測が35.2g。確かULX OGだと33〜34gでしたっけ?Sサイズ初めてなのでよく分からないけど…。
ちょっとだけ重くなってるっぽいのと、公称値が33gなので普通にそれより重いです。もうシリーズ何代目なんですか。まさかソールなしの重さなんて言いませんよね?
と文句を言いつつもめちゃくちゃ軽いのは確か。60gのマウス持ってからULX持つと軽すぎてビックリするレベル。
横の穴なくしてどうやって1g差くらいで維持したのか気になったのですが、ベース部分の素材を変えたことによって軽くしてるのかな。ノーマルのSサイズ持ってないので比較できないのが口惜しいところ。
バッテリーは従来と同じく250mAhのものを積んでいますので、電池を犠牲にして軽量化してるってことはないです。
ビルドクオリティはややマシか
初期のULXはなかなか阿鼻叫喚なビルドクオリティでしたが、さすがに生産数を重ねたおかげか、マシになってるところはマシになってきました。
私の個体はサイドの軋みなしでかなり安定。思いっきり握ると音鳴りますけど普通にプレイするくらいの握力なら大丈夫です。握力強すぎる人は分からん…。初代はサイドがグニグニ前後に動くみたいなかなり終わってる作りでしたが、さすがにそれはもうありません。
唯一、右クリックにわずかな横方向のカタツキがあってカタカタ鳴りました。指を軽くのっけた状態で左右に動かすとズレるっていうやつ。
またこれかよ…って思いましたね、はい。昔のULXにも同じ現象があったんですけどこれがすごく嫌で嫌で。直すために色々試行錯誤したもんです。今回もすぐにPTFEテープを手に持った自分がいました。もう慣れたもの。
下の画像見てもらうと分かるんですが、クリックのピラー部分のサイドにPTFEテープが貼られています。本家でもこうやって調整してるっていうのが今回のサプライズポイント。
とにかく、カタツキがあればこの辺りにPTFEテープを薄く重ね貼りながら微調整していけばOKです。
詳しく修理方法を知りたい人は何とは言わず全て自己責任ですが、以下の動画で解説していますので参考にしてみてください。
それとホイールがアップデートされています。前はガリガリ音をたてていましたが、大人しくなって優しい回転に。その代わりノッチ感はやや弱くなっています。
性能的にはとても良い
- メカニカルスイッチだけどクリック応答速度は超爆速で、ワイヤレスマウス界でもトップクラス
- 8000Hzポーリングレートに対応。 よくあるバッファじゃないガチ8Kだとのこと
- 意図しないエンコーダー回転による誤入力を防ぐTournament Scrollを導入
- XPANELというウェブドライバーは非常に作りが優秀。オフライン用のデスクトップアプリも配布
クリック応答速度をXLATで測ってみたらこんな感じ。
340マイクロ秒で、昔測ったオリジナルULXよりも速く、WLMouseシリーズよりも速い。G-Wolvesとほぼ同速度なので、つまりめちゃくちゃ速い。
このように中の性能は普通に良いです。Finalmouseは技術開発にもかなり力入れてますし。
それらを帳消しにするビルドクオリティガチャ要素と重量詐欺と価格で台無しになってますが、当たり個体が手に入ればかなり優秀なマウスです。
今回から新しく導入されたTournament Scrollは独自技術の1つです。そのうち他のブランドに真似されると思うけど。
エンコーダーを回した時に歯が噛み合わない中途半端な場所で止まると、意図しないタイミングでエンコーダーが回ってしまって誤爆が起きます。そこで、スクロール回転の1ノッチめに遅延を入れて誤爆をなくそう…というもの。
特にホイールにジャンプを割り当てている人向けの機能と理解していて、もし誤爆で苦しんだことがあるなら試してみると面白いかも。
センサーはPAW3395。
3395古くない?と思いきや、これは3950と大差ない…というか3950はフロスト加工のされていないクリアガラスパッドでも使えるとかはあるけど、そこまで大きなパフォーマンスブーストはないからだそう。
総評とまとめ
Finalmouse ULX Competitionはサイドがソリッドシェルになったことで今までのULXとは異なるフィーリングを持つマウスとなりました。全体的に良いけど、やはりクリック部分のカタツキがなかなか修理難しいのと、直そうとしたところで完璧まで持っていくのは大変。この労力を考えたら払う価格に見合ってないなと思っちゃった。
確かBoardzy氏も同じようにクリックのカタツキ感じてて、アーリーアクセスのプロトタイプだからかも…と言っていたけど製品版でもキッチリ現象起きてます。この辺が品質管理の限界なのか。状態いいやつはすっごくいいんですけどね。
買わなかった人は正解だと思うし、買った人で当たり引いた人はおめでとうだし、買ってハズレ引いた人は一緒に泣こうぜって感じ。ハズレ引いても頑張れば自分で直せるので、試してみるのは手ですよ。
というかもうマウスはいいからセンターピースに魂を燃やしてくれ。待ってる。待ってるんだ。
ULX Competitionはすでに本家で売り切れていますが、たぶん…ふもっふのおみせでそのうち仕入れるんじゃないかな。欲しい人は待ってみよう。